今年も前期日程の入試問題を何校か解いてみました。
《公立小松大学(A日程生産システム科学部)》
全4問の中で「少しやりにくいかな?」と思うのは大問3の(3)だけで,他はどれも
易しく十分完答できる問題だと思います。
今年は別日程だったため,倍率が非常に高かったのですが,来年からセンター試験に
参加するので,問題のレベルがどうなるのかとても気になる所です。
《金沢大学(文系)》
今年も文系の受験生には丁度良い難易度でした。最近は努力が報われるレベルが
続いています。大問2だけが対数が苦手な人には難しく感じたかも知れません。
《金沢大学(理系)》
今年も難問がない代わりに,例年は1問はある易問もなく受験生は難しく感じたの
ではないでしょうか。理工学域に合格した塾生に聞くと,受験会場では多くの受験
生が数学は難しかったと言っていたそうです。
《富山大学(理系)》
昨年よりさらに難化しました。今年は初めて全学部共通の問題だった(?)ようで,
丁寧な誘導はあるものの,手数は非常に多く医学科,数学科以外の受験生はあまり
完答出来る問題がなかったのではないかと思います。
来年以降もこのような傾向が続くようであれば,余程しっかりした実力がなけれは
全く歯が立ちません。
《福井大学(理系)》
一時期はかなり難しい問題を出題していましたが,今年は大問2の最後の設問以外
は標準的で好ましい出題になりました。努力が十分報われたと思います。
《北海道大学(理系)》
昨年は易しすぎたのか,今年は標準的なレベルに戻りました。2問が易問,3問が
標準で十分差が付いたのではないでしょうか。ただ,難しいときの北大のレベルでは
ありません。
《東北大学(理系)》
今年は大問1のみが易しく,4問が標準(昔よく出題された懐かしい問題が1
問),大問6は類題の経験があっても少しひねってあり計算も厳しく力のある受験
生でも完答は難しかったと思います。出来たと感じた受験生は少なかったのでは?
《東京大学(理系)》
今年は6問中2問づつ,易,標準,難となっいて最後の2問がかなり難しく,前半
で出来るだけ得点を稼ぎ,後は部分点を集めることになるのではないかと思いま
す。いつも感ずることですが,150分で6問全部に手を付けるのは至難の業だと
思います。
《東京工業大学》
昨年は東工大らしいかなり厳しい出題でしたが,今年は少し大人しくなりました。
それでも,大問4,5の後半は計算量も多く力のある受験生でもかなり苦労したの
ではないかと思います。
《京都大学(理系)》
昨年は京大にしては少し易し目でしたが,今年は2問が易問,3問標準,1問が難
問とバランスよく並んでいます。
昨年同様,空間の問題は説明が難しくどこまで書いてよいか迷います。出来たつも
りの答案が多かったと思います。
それにしても京大は,素数,三角関数,空間の問題が本当に好きですね。
《大阪大学(理系)》
今年の阪大は例年見られるような超難問はないものの,易問も一題もなく難しく感
じた受験生が多かったと思います。
日の出塾ではここ三年間連続で理系学部に合格者が出ていますが,三人とも5問中
2問完答しているようです。(大したものだと思います。)
《神戸大学(理系)》
昨年は「この問題は一体どこの大学の入試問題なのか?」と思うくらい超難化しましたが,
やはり一過性だったようでいつものレベルに戻りました。
5問中3問が易問で,2問が標準からやや難の問題でした。これくらいでも十分試
験になると思います。
以上が問題を解いてみた私の印象です。
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