今年度難関大学二次試験所感

更新日:2020年7月3日

東京(理系)

今年はここ2,3年に見られた易問がなく、どれも完答するには厳しい問題でした。


第1問:解法を間違うとかなり難しい問題になりそうです。

第2問:式で追わずに図形的に考えられればそれほど難しくはないのですが、果たして気が付いたか?

第3問:これが解けないと完答できる問題がありません。

第4問:今年の最難問。(1)が出来れば十分でしょう。

第5問:かなり昔に東北に類題(斜円すいの平行移動)が出ていましたが、本問は一ひねりしてあり(1)がヒントになっていることが分かってもなかなか完答は難しいかもしれません。

第6問:(2)は(1)を利用するのですが、最後の詰めの論証が難しく中途半端な答案で終わった受験生がほとんどだと思います。

第1問は部分点を取り、第2問が図形的に考えられたか、第3問は是非完答したい、第4問の(1)、第五問の(1)+α、第6問は部分点を取り、理Ⅰであれば全体として5割程度で十分合格圏内に入るのではないかと思います。

それにしても、この問題を150分でこなすのは本当に大変です。



京都(理系)

今年は昨年より少し難しくなりました。


第1問:易しいので是非完答して欲しい。

第2問:(2)は、うまく不定形の解消が出来なかったのではないでしょうか。

第3問:座標設定が出来れば単なる計算問題なのですが、果たしてどうか。

第4問:合同式を利用すればそれほど場合が多くないのですが、試験場では混乱したことでしょう。ここで余り時間を使わなければ良いのですが。

第5問:うまく対等性を利用すれば注意力確認テストのような問題です。

第6問:一昔前によく登場したドーナツ型積分です。京都の求積問題としては決して難しい方ではありません。

問題1、問題2、問題3、問題5から2問以上完答し、残りは部分点で合格ラインに到達するのでは。



大阪(理系)


第1問:今年の最易問なので、是非完答して欲しいところです。

第2問:(1)は易しい。(2)は推移の図を書けば難しくはないのですが、勘違いして苦労するかも。

第3問:シンプルな問題ですが、正弦定理を用いた後の最後の詰めの証明が意外に出来ないのではないか。

第4問:第1問の次の易問。不定形の部分をしっかり確認して是非完答して欲しい。

第5問:楕円の定義の問題になることに気が付けば、計算量も少なくうまく解けます。でもなかなか気が付かないのでは。

ちなみに、座標設定して数Ⅰの知識のみで解いてみました。最終的には2次関数の最大値の問題に帰着できますが、予想通り計算がかなり大変でした。

今年は例年とは異なり易問が2問もありました。しかし、その他の問題はいずれも完答するにはかなりの実力が必要な問題です。

全体として6割程度の出来であれば十分合格できるのではないかと思います。



東北(理系)

年ごとに難易が入れ替わる東北の面目躍如(?)といった所でしょうか。予想通り今年は易の年でした。


第1問、第2問、第3問、第5問は易しく、この4問で3問くらいは完答したいところです。

第4問:(2)は少し面倒で混乱した受験生も多いのでは。(3)が出来れば(4)はボーナス問題です。

第6問:(1)(2)は易しいのでしっかり完答したい。(3)の部分積分に気が付けば、(4)は東北の受験生ならば類題の経験はあるでしょう。

難関学部ではかなりの高得点が必要だと思います。来年はまた難の年だろうか?



神戸(理系)


超難問のオンパレードだった2017年を除き、ここ数年では一番易しいように思います。

今年の難しい問題は第5問(2)くらいで、その他の問題は計算量も少なく十分完答できるレベルです。

医学科や数学科ではかなりの高得点が求められるでしょう。



北海道(理系)


第1問~第3問までは易しいので、ここで何とか2問以上は完答したい。

第4問:(1)は解きたい。(2)はいろいろな解法(私は凹凸を調べ、2点を結ぶ直線の傾きの大小で示しました)が考えられますが、ほとんど手が出ないのではないか。今年解いた中でも最難問の部類に入ります。

第5問:(1)が出来ないと話になりません(余り出来が良くないかもしれません)が、(2)も微分係数にもっていけるかが問題。

前半の3問と後半の2問では難易があまりにも違い過ぎます。難関学部では後半の2問の出来で合否が決まると思います。



筑波(理系)


例年なら1,2問は厳しい問題が出題されるのに、今年は一体どうしたのでしょうか?

6問とも余り難しい問題はなく(というより易しい)、強いて挙げれば第1問の計算、第5問の(3)位です。

難関学部では数学でほとんど差が付かないのでは。

これは今年だけの一過性のものだとは思いますが……。



名古屋(理系)

今年もなかなか大変な問題が並んでいます。


第1問:若干計算量が多いものの、何とか計算量を減らす工夫をして完答したいところです。

第2問:難しく考えなければそれほど大したことはないのですが、意味不明になった受験生も多いのでは。

第3問:(1)は何とか解いて欲しい。(2)(3)は抽象関数が苦手な人はかなり苦労するでしょう。

第4問:今年の最難問です。(1)は大丈夫でしょう。問題は(2)の状況変化の設定ですが、ほとんどの人は手が出ないのではないでしょうか。

第1問と第2問は何とか答えを出して欲しい。第3問と第4問の(2)以降はかなり出来が悪いと思います。

第3問と第4問は多くは望めないため、第1問と第2問の出来如何が合否を決めるのではないでしょうか。

名古屋の受験生は実力者揃いだとは思いますが、5~6割の出来で十分合格圏内に入るのではないかと思います。



東京工業


第1問:(1)は大丈夫でしょう。(2)で(1)の利用に気が付けば易しい問題なのですが、題意がくみ取れない人も多かったのでは。

第2問:(1)は易しい。(2)は外心を原点にとり、ひたすら計算あるのみです。今年の最易問なので何とか完答して欲しい問題です。

第3問:(1)いろいろな解法が考えられます。指導要領外ですが、平面の切片方程式を使った人も多いかもしれません。

(2)は平面幾何の問題になりますが、方べきに気が付かなければ難しいと思います。

第4問:今年の2番目の易問です。斜回転体の問題では易しい方です。東工大の受験生ならば一度はお目にかかったことがあるでしょう。

第5問:今年の最難問です。(1)、(2)までできれば十分だと思います。

第1問、第2問、第4問で2問完答して欲しい。

今年は昨年のような超難問はありませんが、第3問と第5問はかなり厳しい問題で完答するのは難しいでしょう。

この2問でどれくらい部分点が取れるかで合否が決まるのでは。


神戸-後期(理系)


第1問,第2問は易しいので、確実に得点したい。

第3問:(1)(2)は易しいので完答したい。(3)のf2n+ 1(1) は、なかなか気が付かないのでは。

第4問:(1)は易しい。(2)、(3)は図形的に考えられればそれほど難しくはありませんが、式で追っていくとかなりつらいことになりそう。

第5問:(1)は易しいが(2)以降は時間が気になり混乱しそうです。

5問120分では全問解くのはかなり厳しいでしょう。易しい問題を確実に解き、第3問以降は小問を時間内にどれだけ確保できるかで合否が決まると思います。



九州(理系)


第1問:やることは決まっているので、ミスなく何とか完答したい。

第2問:(1)は易しい。(2)は1次不定方程式でうまく絞り込めるかですが、出来は余り良くないかも。

第3問:(1)は内積計算を頑張るだけです。(2)では四面体の重心が常識になっていれば易しいのですが、果たしてどうか?

第4問:(1)、(2)は余事象を考えて場合分けをするだけ。多分類題の経験があるでしょう。

(3)は丁寧に場合分けをすれば何とかなりそうです。(1)、(2)とは独立に考えた方がやり易いと思います。

第5問:(1)、(2)は切り口が台形になることが分かれば計算量もそれほど多くはないので何とかしたいところですが、空間が苦手な人は苦労するかも