《大阪(理系)》
第1問:今年の最易問です。先ずはウォーミングアップして下さいという親心(?)でしょうか。
落ち着いてミスなく完答したいところです。
第2問:(1),(2)はいいでしょう。問題は(3)ですが.cosα=n/mとやると少し面倒な場合分けが生じます。
2cosαを考えるとかなり楽になるのですが。
第3問:かなり昔の一橋にほぼ同じ問題が出ていました。丁寧に場合分けして何とか完答したいものです。
第4問:(1)でx→∞のとき,log(x+1)/ x →0とやってしまった人が多かったのでは?
これは、定理のようには使えません。
(2)での平均値の定理の利用は過去にいろいろな大学で出題されています。
阪大の受験生なら一度はお目にかかったことがあるでしょう。
(3)後半の右側の評価が問題です。ここがクリアできれば(4)はボーナス問題ですね。
第5問:dx/dtをしっかり考えれば,y≧0なっているので問題はないでしょう。若干の計算はありますが、落ち着いて正解にたどり着きたい問題です。
毎年1問くらいは難問らしき問題があるのに今年はどうしたことでしょう。最近では一番易しいように感じます。
得意な分野で2完以上、あと部分点を集めて6割5分以上を確保したいところです。
《東北(理系)》
第1問:(1)l=2p-1などと置いて、重複組合せに持っていけば問題ないでしょう。
(2)も場合を調べるだけです。
(3)も(1)と同様に考えるだけです。文字が入りますが、最後はきれいな式になるので問題はないでしょう。
第2問:今年の最難問です。
(1)「最小値を求めよ」とは言っていないので、単なる2次関数の最小値の問題になります。微分などしてしまって迷路に迷い込んだ人もいたのでは?
(2)4次関数の極値の差を導関数の積分で求める問題は初めて見ました。3次関数の場合は数Ⅱでしばしば出題されています。
式が立てられてもその後の計算が一筋縄では行きません。ここはさっさと白旗を上げて次の問題に進んだ方が賢明です。
第3問:(1)はいいでしょう。問題は(2)の後半の左側の評価です。区分求積で何とかしようとしてもどうにもなりません。
評価に慣れた人にとってはこんなに易しい問題はありませんが、そうでない人にとってはこれほど難しい問題はないでしょう。
第4問:(1)はいいでしょう。
(2)図を見ながら何とかa,b,θの関係式を作りたいところです。
(3)(2)がクリアできれば、それほど難しい極限にはならないので完答できると思います。
第5問:(1)見た目に圧倒されずに落ち着いてsn.tnの漸化式が作れれば簡単にsnは求められます。
(2),(3)は一直線です。ミスなく何とか完答したい問題です。
第6問:直円柱のの中心を通り、底面に垂直な平面で切ってxy平面に射影して考えます。
4通りの場合分けが生じますが、丁寧に絵をかいて、完答出来なくても何とか少しでも正解に近づきたい問題です。
今年は易の年のはずが完全に予想が外れました。
第2問,第6問以外の4問から2問以上完答して、全体として6割以上確保出来れば、難関学部以外は何とか合格圏内に入るのでは。
《名古屋(理系)》
第1問:今年の最易問です。
(1)はいいでしょう。
(2)も割り算を実行して関係式を作り、3次関数の解の個数の問題に持っていくだけです。
是非完答したい問題です。
第2問:(1)はcを中心に場合分けするだけです。
(2)「abが奇数となることが必要」と気づけば、後はしらみつぶしに場合分けするだけです。これも何とか完答して欲しい。
第3問:(1)最初の2つの条件でα,βの位置が分かります。これは是非解いて欲しいです。
(2)が問題です。3番目の条件式が因数分解できれば,γ=α+1までたどり着きます。
問題はここからで,γの位置をしっかり場合分けして落ち着いて正六角形を書きたいところです。若干混乱するかもしれません。
第4問:今年の最難問です。
(1)からまたまた評価の問題です。積分しようとしてもどうにもなりません。
(2)の前半も(1)と同様に証明できますが、後半および(3)はかなり大変です。
数学科や医学科の力のある受験生でも大いに悩んだことでしょう。
これらの問題は難関学部用と考えてよいでしょう。
第1問を完答し、第2問と第3問は(1)+α,第4問は(1)を確保して全体として5割強の得点ならば難関学部以外は十分合格圏内に入るのでは。それにしても、第1問から第3問と第4問とでは余りに差があり過ぎます。
今年は第4問以外は何とか頑張れそうな問題なので、力がある受験生なら例年より高得点が望めそうです。
Comments