先日、萩生田文科相から「身の丈に合わせて……」という発言がありました。
仕事柄、私も塾生に対しては『分相応(自分の実力相応)の受験、身の丈に合った受験』を出来るだけするように指導しています。
しかし、残念ながら過去には自分の実力を過大評価して、無謀な受験(チャレンジではありません)を繰り返し、当然のことながら惨敗した塾生が何人かいます。受験にはまぐれはありません。
文科相の発言がこのような趣旨であれば十分理解できますが、状況から判断するとどうもそうではないようです。
そもそも、国が厳格に行うべき入学試験を民間に丸投げするとは一体どういうことなのでしょうか? 民間のようなノウハウを持たないから安易に考えたのでしょうか? だとすればとんでもない話です。
レベルや求めるものが違ういくつかの試験を実施(TOEICは7月に参加を取りやめました)して、採点や受験機会の公平性が担保できるとは到底思えません。
今現在想定されている多くの問題点は、当初から当然予想出来たにもかかわらず、国が十分な危機感を持たず放置してきたことが最大の原因であると考えます。
一番の被害者はこのような試験を受けさせられる受験生です。受験生は自分の人生を真剣に考え、不安になりながらも日々懸命に努力しています。
どうしても実施したいのであれば、国には時間をかけて受験生・高校・大学に対して納得できる説明をする責任があります。
しかし、本当に実施できるのだろうか?
令和元年 10月31日
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