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リベラルアーツ教育について

執筆者の写真: 日の出塾web担当日の出塾web担当

最近読んだ本の中に「リベラルアーツ」という言葉が何回も出て来ました。以前から私もいろいろな所で見聞きしているので、大体の意味は分かっている(つもり)です。



もう少し詳しく知りたいと思い調べてみました。ご存じの方も多いと思いますが、リベラルアーツ教育とは「現代社会のさまざまな問題に立ち向かうための『総合力』を養う教育」のことです。

日本語に訳すと「一般教養教育」となります。以前にも日本の私立大学を中心に学部横断の「学際学部」がもてはやされた時期がありましたが、あまり高い評価は得られないようでした。

私の学生時代でも1・2年生の時に「一般教育(通称パンキョウ)」がありましたが、どうも専門教育より下に見られていたように思います。私自身も早く専門教育をやりたいと思っていました。



日本ではリベラルアーツ教育は最近まであまり重要視されていませんでしたが、アメリカでは以前からハーバード大学やMITなどの超名門大学でも幅広く実施されています。

現在のリベラルアーツ教育を実践している日本の主な大学は「東京大学、名古屋工業大学(工)、早稲田大学、関西学院大学、桜美林大学」などがあります。実際の授業内容は各大学によって違いますが、文系・理系の垣根を越えて学部・科目横断的に幅広い分野を学び、問題発見・課題解決型の実践的な学習スタイルが採用されています。


東京大学では日本の大学でリベラルアーツ教育が注目されるずっと前、戦前の時代からこの方式を続けています。また、教養学部が専門学部として成り立っていることを考えても、いかに東京大学がリベラルアーツ教育を重視しているかが分かります。(さすが東京大学です!)



近年の我が国の大学教育では「即戦力」を育てるため早い段階で専門教育を行い、その道のスペシャリストを育てようとする傾向が見られました。これではこれからの(現在もそうですが)複合的な問題を含んだ難しい課題に対処することは出来ません。

「特定の領域でのスペシャリスト=社会で役に立つ」とは限りません。これからの時代は物事を多角的に判断できる幅広い教養を持った人材が求められます。


そこでは「一つの正解」よりも「多様性の理解」が非常に重要になります。従ってリベラルアーツを学ぶことは、「自分を多様な世界へと解き放ち、より良い自分・より良い世界へ導く入り口」となります。私もこれからは「数学バカ」にならないように十分留意し、より良い指導をするためいろいろな分野の知識を深め、これからの塾生指導に生かして行きたいと思います。

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